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執筆者の写真伶 佐々木

30.それだけじゃダメですか

 長い解説も、ようやく最後まできました。googleドキュメントに書いているのですが、A4の11枚目に突入しそうなところです。読んでくれた方は、本当にありがとうございます。

 この曲は、もうできてから6年以上経ちます。社会人になってから初の遠出旅行で沖縄に行きました。沖縄市・コザのライブハウスの飛び込みに参加し、オリジナルとカバーを3曲くらいやったらライブハウスの人と常連さんが一生懸命聴いてくれて、「君はオリジナルの方が断然面白い」と言ってもらい、夜中の3時までいるなど、慣れない仕事でボロボロになっていた心を癒してもらえう最高な旅でした。ホテルは那覇にとり、レンタカーは借りずにバス移動。ライブハウスから那覇への帰りは流石にタクシーでしたが、飛ばしても30分はかかるのに3000円ほどしかかからなかった記憶があります。


 その最後に、那覇のど真ん中の楽器屋で三線に出会いました。買う気は全然なかったのですが、試奏させてもらうと初見でも意外と音階を探ることができ、店員さんにもそそのかされて2万円のものを購入していました。その2週間後くらいに作った曲です。下からCFCのチューニングで、Fの曲を作りやすい音階なはずなのに、この曲はA♭。正直、かなり弾きにくいです。まだ慣れていないからこそ、できたリフだと言えます。


 歌詞はWorkに共通する感じがありますね。ただ生きているだけで許してくれ。長期的なビジョンなんて何も見えないけど、生きていたらその時々にだけ楽しさを感じられることはあるんだからと。MTR自体、買ったばかりなので、多重録音もなかなか気合が入っていました。今回のレコーディングでも、基本的にその時のアレンジを再現しています。


 くるりの「東京」ぽいともよく言われますが、私はあまり通っておりません。この曲を作った後に、中古屋で「ワルツを踊れ」を買って、めちゃくちゃいいなあと聴きまくりましたが。ライブではギターをサポートの矢野さんに弾いてもらい、私は三線と歌という形態でやっています。本土で三線を弾いてネタかぶりすることはほとんどないので、初めて出る会場ではなるべくやろうとしている曲です。


 ソウルにばかり行っていることもあり、その三線を買った時以来、沖縄に行っていません。コロナが収まったらまた行かなきゃだなあ。ピックでギターのように弾いているので、沖縄の人に見てもらうと怒られそうですが。三線は本当は、親指にはめる爪で弾くのですが、基本的にダウンでしか弾けないので、跳ねるリズムが辛いのです。教則本見ると、早い曲は講師ですらピックで弾いていたので、民謡やる訳でもないしと開き直りました。爪で弾くと、すぐに弦が切れちゃうしね。




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