2017〜18年の曲作り対決から。
就職活動をすると、企業から「今回はご縁がありませんでしたが、今後のご活躍をお祈り申し上げます」という、いわゆるお祈りメールをたくさんもらいます(それすらよこさない会社もありますよね。ビジネスマナーが云々とか言ってて、流石にないだろという気がします。定型分の一斉送信がそんなにめんどくさいか?)。これを女性からもらったという曲です。
そんなおもしろLINEをくれたのは、5曲目の初めてのスタンプに出てくる女性。休日はとにかく予定が入っているのだと、2度目に会う約束はずっとできず、しかしLINEのやりとりは割とコンスタントに続きました。とはいえ、そんなに土日が埋まり続けるのは不自然です。ほぼ諦めの境地でした。
しかし、ある日のLINEで「勧められた細雪を上中下と買い揃え、全部読んだ。面白かった」と。谷崎の名作中の名作ですが、派手な展開がある訳でもなく、とにかく長い。これまで本好きの友達に散々勧めてきましたが、本当に読んでくれたのは初めてです。「もしや、可能性があるのでは?」と、勘違いをしました。私も、その女性が勧めてくれたオースティンの「自負と偏見」を、即買いして2日ほどで読み切り、長い感想を送りつけるなどしてしまいました。
しかし、会う約束を取り付けることは相変わらずできません。そして「実はかねてからの知人とお付き合いすることになったので、もう会うことはやめたほうがいいと思う」とのLINEが。「佐々木さんはそんなつもりじゃなかったと思うので、勘違いなメッセージのようで恥ずかしいのですが」とあり、「いや、そのつもりやなかったら逆に何やってんねん」と心をさらにえぐられました。そして、文末には「活躍をお祈りします」と。
このLINEだけでもわかるように、かなり面白い方でした。個人的な人間関係を築くことはできませんでしたが、曲作りのインスピレーションをもらえただけでも大きな収穫でした。無駄な出会いなんてない。そのはずです。
当初、レコーディングするという話にはなっていませんでしたが、大橋Pが当然ほとんど完成したアレンジデモを送ってきて、アルバムに収録することになりました。神様という声からの連想ゲームような、ゴスペルコーラスがいい感じです。DTMも極めると、こんな感じにもできるんですね。落ち着いたら、僕も勉強したいものです。
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