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執筆者の写真伶 佐々木

24.せめて

2017〜18年の曲作り対決から。最初はシンプルなエレキ弾き語りで、しばらく放置していましたが、大学時代の先輩に「これはレディへでは?」と指摘されたことがきっかけで大きくはねました。大橋Pのオマージュアレンジがさえ渡っています。

 最初のピアノは4拍子で弾いたものを、大橋Pが切り貼りしました(どういう仕組みでそんなことができるのか、僕にはよくわかりません)。躍動感あるベースも、大橋Pによる打ち込み。僕は元ネタを作っただけという感じです。

 「せめて振られてみたいんだ はっきりと」という断末魔のような叫びは、共感される方もいるのではないでしょうか?異性と接しているうちに、相手の意思を確認するまでもなく、受け入れてもらえる可能性のないことが分かってくる。そうなると、自分の中でもテンションは下がるし、分かりきったことの確認を求めるのは大人じゃない。でも他に、会話できる人もいないしなあと悪い揺り戻しをする。その繰り返し。何も学びません、そもそも、学べる機会がほとんどない。

 この曲を作った直後に、はっきりと拒絶される機会があったので、目標は果たしたとも言えます。初めてのスタンプに出てくる人です。この女性とお会いしたのは1度だけですが、何曲の題材にしたことやら(他には「初めてのスタンプ」、「神様」)。「バンドマンと付き合ったら曲にされる」なんて言いますが、付き合わなくても、いや付き合えないからこそ曲にされるリスクはあります。前向きなことを曲にするのはとても難しい。「曲にされたくないなら、交際しろよ」なんて恫喝も、地球のどこかではあったのでしょうか?



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